
今、「特殊清掃」の需要が高まっていると言われています。特殊清掃とは、例えば孤独死の現場の部屋など、物理的・心理的に個人での対応が難しい場所を、専用の器具や薬剤を用いて清掃することを指します。特殊清掃のニーズが高まっている背景には、近年では少子高齢化や世帯構造の変化により、一人暮らしの高齢者が孤独死するケースが増えたことにあります。
特殊清掃はこうした孤独死のほか、自殺や殺人、事故死などといった現場の清掃が代表的です。しかし、特殊清掃業者は先ほど挙げた場合以外にも、「ゴミ屋敷」や「火災現場」など、個人の力だけでは対処しきれない、さまざまなケースに対応してくれます。
では、特殊清掃業者は実際どんな作業をしているのでしょうか?
特殊清掃の作業内容は「孤独死」や「ごみ屋敷」などの家の状態によって異なりますが、除菌や消臭など重なる部分もあります。汚染物の除去から床の解体、害虫駆除などの幅広い作業が行われます。
下記からは、現場ごとに行われる作業内容を大まかに説明していきます。
・汚染物の除去・消臭・消毒・害虫駆除・床や壁の解体、リフォーム
孤独死が発生した現場では、汚染物の除去や消臭。消毒などの作業が行われます。孤独死のその性質上、遺体発見まで時間がかかることが少なくはなく、遺体の損傷が激しい場合は、床の解体等の大掛かりな作業が必要となります。
また、孤独死の特殊清掃では、亡くなっている場所が重要になります。亡くなっている場所によっては、配管掃除や便座着脱、特殊コーティングといった、より専門的な作業が必要とされる場合も少なくありません。
・ごみ処理・清掃・害虫駆除・消臭・消毒・残置物の撤去・フローリングや壁紙などのリフォーム
ごみ屋敷の特殊清掃では、ごみ処理や消毒などが主な作業内容になります。
ごみ屋敷は、溜め込んだごみによる異臭や、それに引き寄せられた害虫や害獣が発生していることがほとんどであり、ただごみの処分をすれば済むわけではありません。また、食べ物や液体が床や壁などにこびりついていたり、染み付いていることも多く、その掃除やリフォームなどが行われます。
・排水・汚泥の除去・消毒・消臭・床上清掃・家財撤去・解体作業・カビ除去
水害現場では、家の中に水だけでなく汚泥やごみが流れ込んでしまい、大変不衛生な状態となってしまいます。
排水・洗浄・消臭・消毒などの作業が、水害現場で主に行うことになりますが、迅速かつ的確に行わなければ健康に影響が及ぶ可能性があるほか、カビやシロアリの発生や漏電リスクなどが高まります。
また、元の状態に戻すには、大掛かりで時間のかかる作業が必要になるため、水害被害にあってしまった場合は、すぐ業者に相談、依頼すると良いでしょう。
・火災ゴミの分別・梱包・解体作業・煤清掃・ケレン作業(煤などの汚れを落とす作業)・有害物質酸化分解・消臭・ダイオキシン濃度測定
火災現場では、火災の規模や被害の大きさによって、様々な作業が必要とされます。人が住める状態に戻すためには、燃えてしまったごみの除去や煤の清掃、消臭などの幅広い作業を要し、また半焼~全焼の場合は解体作業も必要なってきます。
火災の発生後は煤による焦げ臭さが残ってしまうため、煤清掃はもちろん特殊コーティングなどの消臭作業が必要となるケースがほとんどです。
上記では、特殊清掃の作業内容について、各現場での大まかなものを見てきました。それでは、実際にはどのような作業が行われているのでしょうか? ここでは作業内容に一部を、詳しく解説していきます。
お風呂での溺死や孤独死の特殊清掃の現場は、悲しいことですがよくあるケースです。特に高齢者の方が、ヒートショックや熱中症によって浴室で亡くなってしまう事態がよく起きています。浴槽内の特殊清掃は、居間などの現場と異なる作業が必要となります。
まず発見したときには、皮膚や体液が浴槽につかり、お風呂の栓も抜けません。しかし多くの場合、残留物が浴槽の中に溜まっている為、お風呂の栓を抜くと、水道管が詰まるようになっています。下水管の詰まりだけではなく、臭いの二次災害など大変なことになるので、吸収剤などを使い除去します。また害虫が湧きやすく、きれいに清掃してもハエが発生してしまうので念入りに確認します。
浴室で亡くなっていた場合に必要な作業
・浴槽内の水のこしとり。吸収剤を使い、溜まっている体液・血液を除去
・浴室内の清掃。浴槽や配管を清掃し、薬品を使い、丁寧に何度も拭きあげる。殺菌効果の高い薬品を散布で除菌して感染を防ぐ。
・水質検査。浴槽内の水を科学的に分析し、安心して浴槽を使用できるか判断する
孤独死の現場では、腐敗が進んだ後痛いから発せられる異臭、いわゆる「腐乱臭」が非常に強く残ります。この匂いは市販の薬剤だけは取り切ることができず、完全に除去する為には専用の薬剤が必要となります。
また、火災現場では煤による焦げ臭さ、水害現場では汚泥の悪臭、ごみ屋敷などではごみから発生する異臭など、特殊清掃が必要となる現場では異臭問題がセットとなります。
特殊清掃業者は、市販されていない薬剤を使用して、消臭を行なっています。業者の使っている薬剤は刺激が強く、取り扱いに注意が必要なため、専門の知識や技術を持ったプロにお任せするのが一番です。業者が使用する薬品や機器は様々あります。
例えば「複合二酸化炭素」は高い消臭力・除菌力に加え、即効性も高い薬品です。これを散布することで、消臭しながら除菌して二次感染も防ぎます。薬剤を通常の噴霧器より粒子を細かく出せる「フォグマスター」という専用の噴霧器も使用されることが多いです。ほとんど目に見えない超微粒子部屋の隅々まで薬剤を行き届かせ、除菌・消臭させることができます。
クロス材とは、壁や天井等に張る内装材のことです。一方、巾木(はばき)とは、床に立つ壁の根元を覆うように張られている部材のこと。これは壁の傷みやすい下部を保護したり、床面との縁を切るなどの役割があります。
特殊清掃の現場でよく、リフォーム作業が必要とされます。
孤独死の現場であればご遺体の体液や異臭が床下や柱、壁紙の下地まで付いてしまっていることがほとんど。また、他の現場でも表面だけの清掃や消臭だけでは完全に臭いが取りきれないケースがよくあります。
こうした場合は、「消臭工事・リフォーム」が行われます。紙やクロスなどを撤去して下地を清掃・張り替え、フローリングを撤去して床下の清掃を行い、汚染箇所を切り取り同じ厚さのベニヤ板で補修したりなどの作業が行われます。
特殊清掃では、オゾン脱臭器を使用した消臭作業が行われます。「オゾン脱臭器」とは、酸化作用を利用して臭気成分を分解・除去するもので、死臭に対してかなり有効です。
オゾンには菌やにおい成分を分解して空気を浄化する作用があるため、根本的なにおいの原因を除去して脱臭する効果があります。これでほとんどの異臭を取り除くことができます。また、菌を除菌し、ウイルスを不活性化できるといった効果も期待できます。
消臭は、特殊清掃現場でトラブルになりやすいものの一つ。特殊清掃を業者に依頼したものの、泡って見るとまだ臭いが残っている、なんてこともあります。
上記のオゾン脱臭や消臭工事・リフォームだけでは取りきれなかった臭いは、壁や床の多く深くまで染み込んでいることもがあります。こうした場合は、専用の塗料を塗って匂いを封じ込める「コーティング消臭」作業が施されます。
壁紙だけでなく、中のモルタル(石膏ボード)や床下のコンクリートなども交換したり、削り取ります。何度も洗浄した上でコーティングを施し、上から特殊な防臭剤を塗布することで、臭いを閉じ込める施工です。
弊社ロードでも特殊清掃や消毒・除菌作業を承っており、ほかにもごみの処分などを含む総合的なハウスクリーニングから、家財整理、害虫駆除など幅広くご依頼を承っています。当社では、難しい場面での特殊清掃のご依頼も対応しており、そこで培った知識・経験を活かし、様々な場面での清掃に幅広く臨機応変に対応しております。お見積もりは無料で承っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。
ロードでの対応エリアは関東1都4県【東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・山梨県】、関西2府4県【京都府・大阪府・滋賀県・奈良県・兵庫県・和歌山県】となっております。一部対応していない地域もございますが、臨機応変に対応させて頂きますので、お気軽にお問い合わせください。
ロードでは特殊清掃のほか、家財整理から不用品の回収、ハウスクリーニング、消毒作業などを承っております。不用品の中で買取できるものがあれば、お値引きすることも可能。清掃・消毒作業や不用品回収等をご依頼、ご検討の方は、ぜひロードまでお問い合わせ下さい!
弊社では、お見積もり後すぐ作業できるように、作業道具を車に詰め込んで現場にお伺いします。
そのため、遺品整理ほどの荷物の撤去がある場合を除き、ほとんど特殊清掃は行えます。
深夜だから音が心配・・・などもきちんと配慮し、オゾンを設置して、ある程度脱臭しておく等の処置を致します。
高性能なオゾン脱臭器。
連続使用が可能なため夜なども作動させておくことができます。
様々な現場の状況に合わせた薬品を使い分けており、濃度の高い二酸化塩素を中心に活用しております。
電気が通じない部屋では手動噴霧器を使用します。
ほとんど目に見えない超微粒子で、消臭除菌液を空間噴霧可能となります。
他にも、布団圧縮袋・マスク・防護服・キーボックス・防水材・FRP(繊維強化プラスチック)等も持って行きます。
突然のことで急いで連絡して「状況を教えて」と言われてもショックでなかなか部屋に入ることができないと思います。そのため、現場の状況確認ができなくてもスタッフが現場まで伺い、状況を把握した上で明瞭なお見積りをさせていただきますので、無理をしてお部屋の確認に行かなくても大丈夫です。
どんな状況でも対応させて頂きますので、私達にお任せください。
突然の死を目の当たりにして、どうしていいかわからない状態も非常に辛いことです。
私達、特殊清掃員がご遺族様になり代わって現場の原状回復をすることで少しでも
ご遺族様の負担を軽くしてあげたいと思っております。
過去1,000件以上の業務で得た技能と経験値をもとに、ご遺族の方々が安心して
任せることができるという信頼を得るために、最大限の努力と精進をしております。