
車の売却や中古車の購入を検討されていたりと、車の売買などについて調べている方や車に詳しい方ならば見聞きしたことがあるであろう「事故車」。事故車と聞くと、事故にあった車や自殺に使われてしまった車などのイメージが湧くかもしれません。不動産で使われる「事故物件」という言葉がまさにそう言った意味合いであるために、自動車でも同じように使われていると考えられがちですが、実はそうではありません。
では「事故車」とはどんなものなのでしょうか?また、不慮の事故や自殺などが発生してしまった車のその後はどうなるのでしょうか?今回は事故車を中心に見ていきます。
”事故車”とは事故、もしくはその他の理由で自動車の骨格部分にあたるフレーム部分を損傷し、損傷部を交換または修理した経歴のある車のことをいいます。つまり、事故を起こして修理したとしてもこのフレーム部分じゃなければ事故車とはなりません。この事故車の定義は、自動車公正取引協議会、日本自動車査定協会、日本中古車販売協会連合会が定めた規約で設定されています。
単純に事故を起こした車を事故車と呼ぶケースもありますが、車業界では修復歴がある車を「事故車」と呼んでいます。修復歴が残るには以下のパーツが損傷・交換した場合です。ただ、ボディー形状や構造(フレームつき車など)、損傷の度合いなどによって異なる場合があります。
- クロスメンバー
- ラジエータコアサポート(※交換されたもの)
- フロントインサイドパネル
- フレーム
- ダッシュパネル
- ピラー
- ルームフロアパネル・フロアサイドメンバー
- ルーフパネル
一方で、下記の箇所は修理しても事故車として扱われません。これらの箇所は骨格部分に当てはまらないため、事故車とはみなされないのです。
- フロントバンパー
- ロアスカート
- フロントフェンダー
- ボンネット
- リアフェンダー
- トランクリッド
- リアバンパー
- サイドシルパネル
- ドア
車は悲しいことに自殺使われてしまうことも少なくはありません。また、排気口や前方のボンネットが雪に埋もれてしまい、一酸化中毒で亡くなってしまうといった、不幸なケースによる社内での死亡例もあります。”事故車”とは上記で見てきたように修復歴のある車のことを指し、自殺や一酸化炭素中毒などの不慮の事態で亡くなってしまった方の車は、業界では事故車に当たりません。
このような車は特に表示義務もないため、臭い等問題がなさそうであれば、一般の車と同じように中古車として販売されます。ただ、水没の場合は、修復歴同様売主は告知する義務を負い、死者が出たかどうかまでは知らせる必要はないものの、水没車という時点で査定は大きく下がります。水没車は自殺の有無はさておき廃車の選択が妥当かもしれません。
それでは、不幸にも万が一ご家族が車内で亡くなってしまった場合、残された車の今後はどのように対応すればいいのでしょうか?
まず、事故が発生すると通常、警察が一度車両を押収し、事件性の有無などの検証がなされます。懸賞が終わればご遺族にお返しされますが、数日~数週間の期間がかかることが多いようです。不慮の事故が発生した車は高温かつ、一般の家屋よりも非常に狭い空間であるため、家屋で発生した孤独死現場よりもかなり強い臭気となります。そのため、特殊清掃が必要になりますが、ご遺族や通常の車屋さんでは引き取りや清掃・消毒などの対応が難しいことがほとんです。特殊清掃を専門としている業者がいますので、車の特殊清掃経験のある業者などを選ぶといいでしょう。
車両の特殊清掃の場合、業者が警察署への車両引取りから対応してくれることがあります。業者が直接警察署へ向かい、そのまま特殊清掃を行う現場まで運び、作業にあたります。自動車の特殊清掃はまず車内にある遺品の整理から始めます。一つ一つ確認、分別されてからご遺族にお渡しするため保管されます。
発見までの期間や死因などによりご遺体の状態は変わりますが、発見期間が長ければ体液が広範囲に渡っていたり、害虫や死臭が発生します。害虫が発生していれば、掃除のしやすさや二次感染等の観点から害虫駆除から行います。次に、作業員の自己防衛と近隣への配慮のため、特殊な薬剤や機器を使用し、細かな隙間なども徹底的に消毒と除菌は行われます。
そして、体液の除去に映りますが、ご遺体があったシートやその付近だけではなく、マットなどを通じて体液が車両全体に広がってしまっていることも。カバーやマットを外すとその下まで体液が付着していることもあり、その部分は酸化が進み錆びてしまいます。そうなってしまうと車が使えなくなってしまいますので、表面がきれいでも目には見えない箇所も残らずチェックしていきます。体液は専用の洗剤を用いながら清掃して、除去していきます。
死臭は強烈な臭いであるため、体液を掃除したとしても臭いは残ってしまいます。一般的な消臭剤や芳香剤、空気清浄機などでは死臭は消臭できません。そのため、特殊清掃専用の消臭剤や強力なオゾン消臭器などの専用の機器を使用して、確実に臭いを消していきます。
そして、車の特殊清掃では内装は全て外しますが、洗浄して再利用する部品と、入れ替える部品とで分かれます。部品の洗浄や入れ替える為の部品が準備できれば、内装を組み付けていきます。そのほか、エアコンの洗浄などの作業を行いますが、車の特殊清掃は非常に手間がかかる作業の為、納品までに数ヶ月要することもあります。
特殊清掃や遺品整理が必要になる場合は、突然の事で動揺されていると思います。「どう対応すれば良いか分からない」「緊急を要するけれどどこにお願いすればいいか…」とお困りであれば、当社までお声掛けください。清掃、消臭、除菌作業はもちろん、部屋の片付け、不用品の処分、リフォームの手配などトータルでのサービスを提供しております。残されたご遺族の負担を少しでも和らげることができるよう、丁寧な特殊清掃作業を心がけています。
私達株式会社ロードは、日本脱臭協会より技術者認定所や、事件現場清掃センターより感謝状・優良店認定を受けております。特殊清掃の技術はもちろんのこと、遺品整理から除菌と消臭までしっかりと行えるノウハウの蓄積もございます。
特殊清掃ロードでは緊急な対応を出来るようにしております。車の特殊清掃も請け負っておりますので、万が一のことがあれば、弊社までご相談ください。
特殊清掃・遺品整理について疑問点やお困りのことがあれば、株式会社ロードまでお問い合わせください。
弊社では、お見積もり後すぐ作業できるように、作業道具を車に詰め込んで現場にお伺いします。
そのため、遺品整理ほどの荷物の撤去がある場合を除き、ほとんど特殊清掃は行えます。
深夜だから音が心配・・・などもきちんと配慮し、オゾンを設置して、ある程度脱臭しておく等の処置を致します。
高性能なオゾン脱臭器。
連続使用が可能なため夜なども作動させておくことができます。
様々な現場の状況に合わせた薬品を使い分けており、濃度の高い二酸化塩素を中心に活用しております。
電気が通じない部屋では手動噴霧器を使用します。
ほとんど目に見えない超微粒子で、消臭除菌液を空間噴霧可能となります。
他にも、布団圧縮袋・マスク・防護服・キーボックス・防水材・FRP(繊維強化プラスチック)等も持って行きます。
突然のことで急いで連絡して「状況を教えて」と言われてもショックでなかなか部屋に入ることができないと思います。そのため、現場の状況確認ができなくてもスタッフが現場まで伺い、状況を把握した上で明瞭なお見積りをさせていただきますので、無理をしてお部屋の確認に行かなくても大丈夫です。
どんな状況でも対応させて頂きますので、私達にお任せください。
突然の死を目の当たりにして、どうしていいかわからない状態も非常に辛いことです。
私達、特殊清掃員がご遺族様になり代わって現場の原状回復をすることで少しでも
ご遺族様の負担を軽くしてあげたいと思っております。
過去1,000件以上の業務で得た技能と経験値をもとに、ご遺族の方々が安心して
任せることができるという信頼を得るために、最大限の努力と精進をしております。