
日頃から気をつけていたとしても、火災に遭遇してしまう可能性は決してゼロではありません。火災後は対応しなければならない手続きや作業などたくさんあります。もし、自分の家が火災に遭ってしまったら…、そうした対応を完璧にこなせる自信があるという方は多くはないことでしょう。
実際に火災に遭ってしまった時は、精神的にも体力的にも大きくダメージを負っていて、判断能力を大きく欠いてしまうもの。火災後にやらなければならないこと、やっておいたほうがいいことを今のうちから、予習しておきましょう。万が一に備えておくことが、更なる損害やトラブルを防ぐことにつながります。
まず、火事にあった時にやらなければならないことを紹介します。ここでは全焼してしまった場合を想定したケースで見ていきます。
まずは管轄の消防署に「罹災証明書」を発行してもらいます。罹災証明書とは、建物の被災状況を証明する書類で、被災状況は「全焼」「半焼」「部分焼」「ぼや」のいずれかに分類されます。 廃材処理費用の減免など今後の出費に大きく関わる非常に重要な書類です。
消防署へ行き、罹災状況申告書への記入し、提出します。その後、火事が起きた建物に消防署から委託されている建築士が派遣され、被災状況を確認されます。被災状況が確定したら、消防署で罹災証明書申請用紙に必要事項を記入の上、提出すると、その場で罹災証明書が発行されます。料金はかかりませんので、今後の手続きで何度も提出を求められるため、最低でも5部は発行しましょう。
火災保険に加入している場合は、契約している保険会社への連絡を行い、保険金の請求・受け取り手続きを行います。これらの手続きには上記の「罹災証明書」が必要になります。
周辺の建物を類焼させてしまった場合、故意または重大な過失がなければ法律上、賠償責任は発生しないとされています。法律上、損害賠償責任がないとはいえ、類焼させてしまったのなら多大なご迷惑をおかけしたことには変わりありません。
また、被害が自身の家だけで済んだとしても、自分の近くで火事が起きたという事実に、精神的ショックを覚える方も少なくありません。今後、家の解体や片付けによる騒音やごみ、煤の臭いなどでさらにご迷惑をおかけしてしまうこともあります。自分のことだけで手いっぱいになってしまいますが、ご近所へのお詫びや挨拶を忘れないでおきましょう。
全焼してしまった場合、火災現場の後片付けは解体業者に依頼するのが一般的です。現場の調査をしてもらい、見積もりをもらいます。火災現場は一般の解体現場とは異なる面が多数あります。解体工事を依頼する際は、火災現場の解体経験がある業者にお願いするのが良いでしょう。また経験のある業者であれば、手続きや必要書類・補助金等などにも詳しいことがあるため、不明点や不安なことは質問・相談してみるといいかもしれません。
ガスや電気、水道などライフラインの会社に連絡しましょう。供給の停止のほか、火事によって水道管などに損害が出ていないかを確認してもらいます。また、郵便局や電話の契約会社等にも忘れずに連絡をしておきます。
そのほか、室内に保管していて一緒に燃えてしまうことの多い通帳やキャッシュカード、保険証などの再発行も早めに各機関へ依頼しておきましょう。
上記では家が全焼してしまった場合の流れについて確認してきました。ここでは火災にあった後の家の後片付けや燃えてしまったものの撤去について見ていきます。程度によって個人でも対処が可能なのか、もしくは業者に依頼しなければならないのか変わってきます。全焼・半焼・ぼやについてそれぞれ見ていきましょう。
燃えてしまった家屋を解体していくことになります。解体工事は、基本的には一般の住宅を解体するのと同じ解体業者に依頼する形です。解体工事に入るときも騒音やほこりなどで近隣の方にご迷惑をおかけすることになりますので、事前に挨拶回りをしておきましょう。
解体工事の流れ
1.養生シート・足場の設置
基本的には普通の解体工事と変わりません。まずは足場を設置し養生シートを利用して建物を囲むことになります。これには、解体工事の騒音や粉塵などを防ぐという目的のほか、火災によって燃えて崩れやすくなった家屋の破片が外に散らばらないようにするという目的もあります。
2.建物内部の解体・撤去
基本的に、建物を解体する前に手作業で内部の様々なものを撤去していきます。様々な種類が使われている建材を分別する必要があるのですが、火災によって燃え焦げたり、または水をかぶったごみなどがたくさんあります。通常の廃棄物はリサイクルに回せるものも多いのですが、火災現場のごみは基本全て処分となるため、普通よりも処分費用が高くなります。
火災の建物を解体する際に発生した廃棄物の処分手数料を減免してくれる制度のある自治体もあるため、相談すると良いでしょう。
3.建物本体の解体と基礎の撤去
建物の内部をきれいにしたら、外装を重機等を用いて解体していきます。上物がきれいになったら、その下にある基礎を取り壊してきれいにし、重機等を用いて地面を踏み固め、地ならしして整地させて完了です。
消火活動がよほど遅くない限り、家屋が全焼してしまうのは珍しいです。しかし、半焼ほどの被害規模になると自力でできることは限られるため、業者に頼らざるを得ません。仮に半焼であったとしても家中に煙が回ってしまったり水浸しになってしまったりするため、すべて解体するというケースが多いようです。解体工事をする場合は、全焼の場合と基本的な流れは同じです。以下は解体工事以外で業者に依頼する作業の主なものです。
清掃
半焼ほどの規模になると煤や燃えカスが大量に発生します。部屋に残る焦げ臭さの原因は物が燃えることによって発生する、黒い「煤」」です。煤や燃えかすを適切に処理しないと、焦げ臭さが部屋から取りきれない、ということに。確実に清掃を行える専門業者、特に火災現場での清掃経験がある業者に依頼しましょう。
リフォーム
半焼となると火災箇所の損傷が激しく、現状回復するためにはリフォームが必要となります。こちらも、火災という特殊な現場となり、様々な専門知識や技術が必要とされますので、火災後のリフォーム経験がある会社を探し依頼しましょう。
消臭
清掃だけでは壁などに染み付いた匂いが完全に取りきれない場合があります。半焼の場合は、焼け焦げている箇所も多く、専門の消臭会社に依頼しないと匂いが残ったままとなってしまいます。消臭の専門業者は消毒なども行なっていることがあるため、消臭と一緒に消毒もお願いするといいでしょう。
早期に鎮火を行い被害を抑えることができれば、ぼや程度で済ますことができ、後片付けも個人で対応が可能です。
ぼやの場合、主に「煤」「臭い」「燃えた物」の後始末をしなくてはなりません。
煤掃除
煤たくさん集まれば黒くなりますが、少量であれば目に見えません。出火した時の勢いで目に見えない煤が部屋中に散布しています。
まずは部屋全体でハタキで叩いて、煤を落としておきます。ある程度落としたら、洗剤などを使用しながら水ふきを行います。掃除後は1週間~1ヶ月換気して、古語くささの元を絶ちましょう。
消臭
煤を適切に処理すれば焦げ臭さはある程度消すことができますが、完全に消臭するためには「換気」「部屋中を乾拭き」「全面リフォーム」といった方法を取らなければなりません。リフォームは自分で行うこともできますが、完璧に行うのならやはり業者に頼むのが確実です。
家具の処分
燃えて使えなくなってしまった家電や家具を処分します。火災で燃えたごみの処理は通常のごみと扱いが異なることが多いです。自治体によっては無料で回収してくれたり粗大ごみや一般ごみとして処理できることもあります。自治体での処分が難しい場合は、自分で民間の回収業者に依頼することになります。
ボヤ程度であっても、業者に依頼することは問題ありません。自らの手で掃除をするよりも、綺麗に素早く煤汚れを取り除くことができます。また部屋全体の掃除や、消臭作業もしてもらえます。大きな火災の場合は解体工事から始まり、業者によってはリフォーム工事を請け負っていることもありますので、火災後の後始末をトータルで行っている業者に依頼すれば、各作業で業者を探して依頼する手間を省くことができます。
ロードの火災現場の消臭・清掃・復旧作業は、ボヤから大規模火災まで対応しております。数多くの実績を持っていますので、マンションや家屋の原状回復も最後までお任せ下さい。火災にあわれたとき、突然のことで少なからず動揺されていると思います。お困りのこと、不安なことがあれば、プロである弊社がサポートいたしますので、ロードまでお問い合わせください。
弊社では、お見積もり後すぐ作業できるように、作業道具を車に詰め込んで現場にお伺いします。
そのため、遺品整理ほどの荷物の撤去がある場合を除き、ほとんど特殊清掃は行えます。
深夜だから音が心配・・・などもきちんと配慮し、オゾンを設置して、ある程度脱臭しておく等の処置を致します。
高性能なオゾン脱臭器。
連続使用が可能なため夜なども作動させておくことができます。
様々な現場の状況に合わせた薬品を使い分けており、濃度の高い二酸化塩素を中心に活用しております。
電気が通じない部屋では手動噴霧器を使用します。
ほとんど目に見えない超微粒子で、消臭除菌液を空間噴霧可能となります。
他にも、布団圧縮袋・マスク・防護服・キーボックス・防水材・FRP(繊維強化プラスチック)等も持って行きます。
突然のことで急いで連絡して「状況を教えて」と言われてもショックでなかなか部屋に入ることができないと思います。そのため、現場の状況確認ができなくてもスタッフが現場まで伺い、状況を把握した上で明瞭なお見積りをさせていただきますので、無理をしてお部屋の確認に行かなくても大丈夫です。
どんな状況でも対応させて頂きますので、私達にお任せください。
突然の死を目の当たりにして、どうしていいかわからない状態も非常に辛いことです。
私達、特殊清掃員がご遺族様になり代わって現場の原状回復をすることで少しでも
ご遺族様の負担を軽くしてあげたいと思っております。
過去1,000件以上の業務で得た技能と経験値をもとに、ご遺族の方々が安心して
任せることができるという信頼を得るために、最大限の努力と精進をしております。