社会問題の１つでもある「孤独死」、その発生件数は増加しているとも言われており、昨今のコロナ禍でさらに深刻化しているとされています。孤独死は高齢者に多く起こるイメージがあり、実際65歳以上の高齢者の孤独死者は多数に上っていますが、20代30代でも発生しており、年齢性別関係なく孤独死は起こりうるものなのです。
孤独死が問題視されている中、需要が高まっているのが「特殊清掃業」です。特殊清掃とは、自殺や孤独死などで亡くなられた方のご遺体が発見された部屋など、物理的・心理的な面から通常の対応が困難な場所を、専用の器具・洗剤を使用して行われる清掃のこと。孤独死が起きた場合、発見までは通常数日～数ヶ月かかることがあり、発見が遅れれば遅れるほど、その現場は壮絶なものとなります。そうなると現場の後片付けは素人の力のみで完全に行うことは難しくなり、特殊清掃を請け負っているプロに依頼することが一般的です。
特殊清掃が必要なお部屋は、臭いや虫、二次感染の観点から入室自体が大変危険な行為です。また入室できる状態にするため本格的な清掃・消臭、除菌が必要になってきます。しかし、ご遺族だけでは対処が難しい場合が多く、通常、特殊清掃の専門業者に依頼します。
それでは、特殊清掃業者ではどういった作業をしてくれるのでしょうか？
原状回復とは住宅用語でよく使われ、賃貸住宅を退去する際、入居時の状態に部屋を戻すこと。
前述したように、死亡してからの発見が遅れるとご遺体の腐敗が進行し、現場は害虫や悪臭で凄まじいものになっていきます。遺体の搬出は警察が行ってくれますが、遺体を搬出した後でも体液などの汚れや悪臭、害虫などは残っている状態。そのため特殊清掃が必要不可欠になります。
＜害虫駆除＞
ほとんどの孤独死現場ではハエやウジ、ゴキブリなど害虫が発生します。これはご遺体から発生する死臭に引き寄せられたり、部屋に残された生ごみの匂いにつられてやってくるためです。ハエやうじは繁殖スピードが速いため、発見日数が遅れるとその数は膨大なものとなります。害虫は清掃の妨げになるほか、近隣の家屋にまで行動範囲を広げたり、菌を運び出してしまうなどの被害が出てしまうこともあります。専用の殺虫剤や燻煙剤などを使用し、害虫を徹底的に駆除します。
＜消毒・除菌＞
1滴の血でも感染症になる可能性もあります。作業員の自己防衛と近隣への配慮のため、特殊な薬剤や機器を使用し、細かな隙間なども徹底的に消毒と除菌は行われます。業者により消毒剤や機材の種類は異なります。
＜汚染物の除去＞
血液や体液が付着し汚染された布団や家具など撤去します。そして床や壁に残る体液などの汚染物を清掃します。カーペットや畳・フローリング・壁紙まで体液などが飛んで染み付いていることもあります。そうした時は汚染箇所を剥いで、床下や壁の汚れも徹底的に清掃していきます。汚染箇所をしっかり把握して、最低限の箇所をきれいに除去することで腐敗臭の元を取り除きます。
＜消臭＞
死臭は強烈な匂いで、表面だけ掃除したとしても匂いは残ります。一般的な消臭剤や芳香剤や空気清浄機などでは消臭できないので、特殊清掃専用の消臭剤や強力なオゾン消臭器などの専用の機器を使用します。匂いが壁や床の多く深くまで染み込んでいる場合は、専用の塗料を塗って匂いを封じ込める「コーティング消臭」作業をすることもあります。
消臭作業が確実に行われていないと後日悪臭が戻ってくることもあり、やり直ししないといけないケースもあります。消臭作業を確実に完了してくれる業者をしっかりと選びましょう。
＜解体・リフォーム＞
体液が床下や壁の内部まで浸透してしまっている場合には、解体作業で汚染箇所を取り除き防臭のためにリフォームをすることもあります。紙やクロスなどを撤去して下地を清掃・張り替え、フローリングを撤去して床下の清掃を行い、汚染箇所を切り取り同じ厚さのベニヤ板で補修したりなどの作業が行われます。
特殊清掃を請け負う業者では、遺品整理も依頼できる場合が多いので、特殊清掃とセットでの依頼も検討してみてもいいかもしれません。
特殊清掃現場では、死臭が遺品にも移ってしまいます。遺品に臭いが付いてしまうと、いくら消臭剤をかけても臭いが残ってしまいます。死臭がついてしまった遺品や形見の品は「本当に必要なもの」だけを保存し、あとはすべて処分することが奨励されています。遺品の整理だけでなく遺品供養をセットで行ってくれることもあります。大切な遺品をそのまま捨ててしまうことに抵抗がある、という人は遺品供養も業者にお任せしましょう。
特殊清掃の作業内に入ってる場合もあれば、別料金で請け負っている場合もありますので、遺品整理もお願いしたいという時はしっかりと業者に料金の確認をしておきましょう。
孤独死などが起こった現場では、遺品以外にごみや不用品が大量に出てきて、処分に困ることが多々あります。自力で処分することも可能ですが、大量の不用品を短期間で処分するのは難しいです。また、処分するのにも費用が発生するような大型の不用品・粗大ごみの処分は手間も費用もかかってしまいます。
特殊清掃業者の中には、不用品の回収・処分をしてくれる会社もあります。不用品を処分できる業者は限られているので、処分してもらえるか事前に確認しましょう。リサイクルできるものは買取りしている特殊清掃業者もあり、その分費用を値引きしてもらうこともできます。
弊社ロードでも、特殊清掃、遺品整理等のご依頼を承っております。その中の一つの事例をご紹介します。
まず、除菌・消臭を簡易的に行います。弊社では高い消臭力・除菌力に加え、即効性も高い複合二酸化塩素を散布し、二次感染を防ぎます。散布直後は部屋の死臭が大分緩和されます。次に汚染された不用品を搬出を行います。不用品や汚染物の搬出には2重の袋に入れるなどして、極力臭いを漏らさないよう、近隣の方にご迷惑とならないよう配慮しながら作業を進めていきます。
次は、床や壁、天井など汚染箇所の特殊清掃をおこないます。特殊な薬品を噴霧し、ブラシなどを使い浮かせ、ふき取ります。この作業を綺麗になるまで何度も繰り返します。この後、孤独死の発生した部屋以外も掃除をします。孤独死の場合、生前過ごされていた時のままであることがほとんどです。部屋の現状回復のためには、孤独死が起きた場所以外にも部屋全体の清掃作業が必要不可欠となります。
後はクロスを全面剥がしていき、汚染箇所を解体して最低限の作業でにおいを消します。除去できない箇所には弊社で開発した臭い止めを塗布します。仕上げにオゾン機を使い消臭・消毒を行います。オゾンには菌やにおい成分を分解して空気を浄化する作用があるため、根本的なにおいの原因を除去して脱臭する効果があります。また、菌を除菌し、ウイルスを不活性化できるといった効果も期待できます。残臭がないかをチェックして完璧に消臭作業をしていきます。
私達株式会社ロードは、日本脱臭協会より技術者認定所や、事件現場清掃センターより感謝状・優良店認定を受けております。特殊清掃の技術はもちろんのこと、遺品整理から除菌と消臭までしっかりと行えるノウハウの蓄積もございます。
特殊清掃ロードでは緊急な対応を出来るようにしておりますので、もしご家族様や管理物件などで孤独死がありましたらご一報ください。
特殊清掃・遺品整理について疑問点やお困りのことがあれば、株式会社ロードまでお問い合わせください。
弊社では、お見積もり後すぐ作業できるように、作業道具を車に詰め込んで現場にお伺いします。
そのため、遺品整理ほどの荷物の撤去がある場合を除き、ほとんど特殊清掃は行えます。
深夜だから音が心配･･･などもきちんと配慮し、オゾンを設置して、ある程度脱臭しておく等の処置を致します。
高性能なオゾン脱臭器。
連続使用が可能なため夜なども作動させておくことができます。
様々な現場の状況に合わせた薬品を使い分けており、濃度の高い二酸化塩素を中心に活用しております。
電気が通じない部屋では手動噴霧器を使用します。
ほとんど目に見えない超微粒子で、消臭除菌液を空間噴霧可能となります。
他にも、布団圧縮袋・マスク・防護服・キーボックス・防水材・FRP（繊維強化プラスチック）等も持って行きます。
突然のことで急いで連絡して「状況を教えて」と言われてもショックでなかなか部屋に入ることができないと思います。そのため、現場の状況確認ができなくてもスタッフが現場まで伺い、状況を把握した上で明瞭なお見積りをさせていただきますので、無理をしてお部屋の確認に行かなくても大丈夫です。
どんな状況でも対応させて頂きますので、私達にお任せください。
突然の死を目の当たりにして、どうしていいかわからない状態も非常に辛いことです。
私達、特殊清掃員がご遺族様になり代わって現場の原状回復をすることで少しでも
ご遺族様の負担を軽くしてあげたいと思っております。
過去1,000件以上の業務で得た技能と経験値をもとに、ご遺族の方々が安心して
任せることができるという信頼を得るために、最大限の努力と精進をしております。
