
高齢化が進み続けているわが国では、「孤独死・孤立死」は大きな社会問題の1つとなっています。この背景には社会構造の変化により核家族化が進み、高齢者の単身世帯が増えてきていることが一端にあります。また、加えて近隣住民との関係の希薄化なども挙げられており、「友人、同僚、その他の人」との交流を全く持たないという人の割合も多くなっています。
この「孤独死・孤立死」は高齢者の方に関わるというイメージが強いかと思います。実際、孤独死・孤立死と思われる方は65歳以上の高齢者に多く見られますが、若年層でも起きていることでもあります。
そして2020年に流行した「新型コロナウイルス感染症」により、孤独死や孤立死の問題はさらに深刻化したと言われています。新型コロナの感染が見られ自宅待機となった方が自宅で亡くなられてしまったり、コロナ不況のあおりを受け仕事を無くし自殺を図ってしまうケースなどがメディアで報じられました。また、感染対策で、外出自粛により人との交流が減ったり、民生委員らの見守り活動が難しくなったりしている現状が孤独死の増加につながっているという推測もされています。
問題が浮き彫りになっている「孤独死・孤立死」が発生した部屋は、生前過ごされていた時のままであることがほとんどです。遺品整理や清掃などを行わなければなりませんが、ご遺体のあった場所という点や異臭、害虫の発生など、心理的・物理的な観点から個人で行うのは非常に難しいものです。一般的には「特殊清掃」の専門業者に依頼することになっています。
特殊清掃とは、自殺や孤独死などで亡くなられた方のご遺体が発見された部屋など、物理的・心理的な面から通常の対応が困難な場所を、専用の器具・洗剤を使用して行われる清掃のことを指します。亡くなられてからの発見が遅れるほど、ご遺体の腐敗が進み、死臭や虫の発生も進行します。
そうなると、通常の清掃だけではきれいな状態まで戻すことは難しくなり、入室できる状態にするため本格的な清掃・消臭、除菌が必要になってきます。しかし、前述した通りご遺族だけでは対処が難しい場合が多いため、特殊清掃が必要になった場合は専門業者にご相談いただくことが重要です。
特殊清掃はご遺体があった部屋はもちろん、他の部分も掃除します。生活していたままの状態となっているので、例えばキッチンなど生ゴミがそのままになっていることもあります。また、ご遺体から発生する死臭は非常に強烈で近隣の世帯にも移る可能性があるほど。ですので、孤独死のあった部屋以外にも死臭が染みついていることがほとんです。さらに、ご遺体が放置されている期間が長いと腐敗が進み、血液などの体液が床下や壁、天井まで染み渡っていることもあり、特殊清掃の施工範囲は部屋の表面だけにとどまりません。
トイレやお風呂で最後を迎えてしまうケースは珍しくありません。トイレの特殊清掃は、床の下まで血液と体液が入り込んでいる現場がよくあります。フローリングやタイルなどの床材によって染み込み具合が異なります。床材の種類に合わせ、様々な技術を用いて復旧作業をして、臭いの元からしっかりと取り除きます。
死臭は極めて強烈な臭いなので、一度染み付いてしまうとなかなか消えてくれません。隣の部屋にまで臭いが移ってしまうケースもあり、トラブルに発展することも考えらます。さらには死臭に引き寄せられ、ハエなどの害虫が発生してしまうこともあります。また、体液が床や畳に染み込むと、それ自体に強烈な死臭がこびりつき、見た目にも大きな影響を残します。特殊清掃業者は、市販されていない薬剤を使用して、消臭を行なっています。
また、「オゾン脱臭器」という死臭に対してかなり有効な酸化作用を利用して臭気成分を分解・除去する機械を使用し、部屋の隅々まで消臭作業が行います。オゾンには菌やにおい成分を分解して空気を浄化する作用があるため、根本的なにおいの原因を除去して脱臭する効果があります。これでほとんどの死臭を取り除くことができます。また、菌を除菌し、ウイルスを不活性化できるといった効果も期待できます。
居間や玄関など床で倒れて、最後を迎えられ、そのまま放置されて臭いで発見される現場はよくあることです。そうしたケースでは体液や血液がフローリングの床板までに入り込み、表面上を綺麗にしてもまだ臭う状態のことがあります。こうした際は、床の板自体を変える必要があります。
フローリングを撤去して床下の清掃を行い、汚染箇所を切り取り同じ厚さのベニヤ板で補修したりなどの作業が行われます。
深くまで染み込んでいる場合は、専用の塗料を塗って匂いを封じ込める「コーティング消臭」と呼ばれる作業が行われます。床下のコンクリートも交換、もしくは削り取、何度も洗浄した上でコーティングを施し、上から特殊な防臭剤を塗布することで、臭いを閉じ込めます。
肉体が腐敗すると、死臭だけではなく、体液や血液などが流れたりもします。亡くなっていた場所以外にも、床や壁、天井にも体液が飛んでいることがあります。体液が染み込むと、それ自体に強烈な死臭がこびりつき、見た目にも大きな影響を残します。特殊な薬品を噴霧し、ブラシなどを使い浮かせ、薬品を染みこませた布で拭き掃除します。この作業を綺麗になるまで何度も繰り返します。その後は、壁紙やクロスなどを撤去して下地を清掃・張り替えたりなどの「消臭工事」が行われます。
孤独死など、特殊清掃や遺品整理が必要になる場合は、突然の事で動揺されていると思います。「どう対応すれば良いか分からない」「緊急を要するけれどどこにお願いすればいいか…」とお困りであれば、当社までお声掛けください。清掃、消臭、除菌作業はもちろん、部屋の片付け、不用品の処分、リフォームの手配などトータルでのサービスを提供しております。残されたご遺族の負担を少しでも和らげることができるよう、丁寧な特殊清掃作業を心がけています。
特殊清掃・遺品整理について疑問点やお困りのことがあれば、株式会社ロードまでお問い合わせください。
弊社では、お見積もり後すぐ作業できるように、作業道具を車に詰め込んで現場にお伺いします。
そのため、遺品整理ほどの荷物の撤去がある場合を除き、ほとんど特殊清掃は行えます。
深夜だから音が心配・・・などもきちんと配慮し、オゾンを設置して、ある程度脱臭しておく等の処置を致します。
高性能なオゾン脱臭器。
連続使用が可能なため夜なども作動させておくことができます。
様々な現場の状況に合わせた薬品を使い分けており、濃度の高い二酸化塩素を中心に活用しております。
電気が通じない部屋では手動噴霧器を使用します。
ほとんど目に見えない超微粒子で、消臭除菌液を空間噴霧可能となります。
他にも、布団圧縮袋・マスク・防護服・キーボックス・防水材・FRP(繊維強化プラスチック)等も持って行きます。
突然のことで急いで連絡して「状況を教えて」と言われてもショックでなかなか部屋に入ることができないと思います。そのため、現場の状況確認ができなくてもスタッフが現場まで伺い、状況を把握した上で明瞭なお見積りをさせていただきますので、無理をしてお部屋の確認に行かなくても大丈夫です。
どんな状況でも対応させて頂きますので、私達にお任せください。
突然の死を目の当たりにして、どうしていいかわからない状態も非常に辛いことです。
私達、特殊清掃員がご遺族様になり代わって現場の原状回復をすることで少しでも
ご遺族様の負担を軽くしてあげたいと思っております。
過去1,000件以上の業務で得た技能と経験値をもとに、ご遺族の方々が安心して
任せることができるという信頼を得るために、最大限の努力と精進をしております。