
現代の日本社会では「孤独死」が問題視されています。メディアでも取りざたされることも少なくなく、身近な問題として捉える方も高齢者を筆頭に多いことでしょう。昨年から世界中を震撼させている新型コロナウイルスに関連した自殺など、いわゆる「コロナ関連死」によるものも考えると、孤独死はひとえに高齢者だけの問題ではありません。
孤独死の死因は様々ではありますが、特に春は自殺、夏は脱水・熱中症、冬場はヒートショックなどにより、お亡くなりになるケースが多いようです。孤独死は年間通して絶え間なく発生していますが、6〜8月の夏場に比較的増加傾向があるという調査結果があります。(第5回孤独死現状レポートより)
孤独死の場合、ご遺体の発見に数日はかかることが多いです。そのため、発見されたときには遺体の腐敗がかなり進んでしまっていたというケースも珍しくないのです。ご遺体の腐敗によって発生する腐敗臭=「死臭」に関して、夏場は特に注意が必要となってきます。
孤独死が発見される際は、音信不通になったことや訪問等をきっかけとすることが多いようです。「第5回孤独死現状レポート」ではその割合は5割を超え、発見までの日数も他の発見原因よりも短いです。
発見原因としてその次に多いのが、異臭や害虫発生、階下への水漏れ、電気のつけっぱなし等、居室の異常に伴い発見されるケースです。25%超となっており、決して低い割合ではないと言えます。異臭つまり「死臭」は非常に強烈な悪臭で、隣の部屋から死臭が漂ってくることもあるそうです。
気温が高いほどご遺体の腐敗進行状況が早やまりますので、基本的には、夏場であれば2~3日、冬場でも5~7日程度で遺体から死臭が出てくるとされています。死臭はご遺体の腐敗の進行度が進むとともに強くなるため、早期での発見が望まれます。
しかし、上述した調査では孤独死発生から発見までの平均日数は「17日」という結果が出ています。3日以内に発見されるケースが最も多くはありますが、2週間以上、場合によっては数ヶ月発見に要することもあります。
死臭は極めて強烈な臭いなので、一度染み付いてしまうとなかなか消えてくれません。隣の部屋にまで臭いが移ってしまうケースもあり、トラブルに発展することも考えらます。さらには死臭に引き寄せられ、ハエなどの害虫が発生してしまうこともあります。
死臭は、人間の体内に潜む細菌が遺体を分解することで、肉体が腐敗し、その過程で発生します。このとき、死臭だけではなく、体液が流れたりもします。体液が床や畳に染み込むと、それ自体に強烈な死臭がこびりつき、見た目にも大きな影響を残します。また、床材の腐敗につながることもあり、体液の染み込んだ箇所を取り除く処置が必要となります。
死臭や体液の除去には、特殊な機器や専門知識を要するため個人の力だけでは難しいです。市販されている芳香剤や消臭剤を使っても、消臭効果はほとんどありません。特殊清掃を請け負っている専門業者にご相談いただくことが重要です。
ロードでも死臭の現場の特殊清掃を承っております。その中の一つの事例をご紹介します。
【川崎市の某現場】
まず、現場に複合二酸化塩素を散布し、除菌・消臭を簡易的に行います。高い消臭力・除菌力に加え、即効性も高いため、薬品を散布した直後は匂いが大分緩和されます。
汚染箇所の搬出を行います。不用品や汚染物の搬出には2重の袋に入れ、極力臭いを漏らさない工夫などで近隣の方にご迷惑をかけないようにしていきます。ユニットバスやキッチンの汚れもひどかったため、丁寧に清掃を施していきます。
・ユニットバス
・キッチン
後はクロスを全面剥がしていき、仕上げにオゾン機を使い消臭・消毒を行います。オゾンには菌やにおい成分を分解して空気を浄化する作用があるため、根本的なにおいの原因を除去して脱臭する効果があります。また、菌を除菌し、ウイルスを不活性化できるといった効果も期待できます。
床がコンクリートの土間にワンポイント残臭があったため、管理会社様に報告いたします。土間削り作業及びコーティング作業を行うことで、完全に除去していきます。この削り作業となんども洗浄した上でコーティングを施し、上から特殊な防臭剤を塗布することで、臭いを閉じ込める施工をしています。
他の事例についてはこちらからご覧いただけます。→【腐乱臭の特殊清掃】
これから気温が上がります。例年の事ですが、特殊清掃のご依頼が増えてきてしまう時期になります。特殊清掃ロードでは緊急な対応を出来るようにしておりますので、もしご家族様や管理物件などで孤独死がありましたらご一報ください。
特殊清掃・遺品整理について疑問点やお困りのことがあれば、株式会社ロードまでお問い合わせください。
弊社では、お見積もり後すぐ作業できるように、作業道具を車に詰め込んで現場にお伺いします。
そのため、遺品整理ほどの荷物の撤去がある場合を除き、ほとんど特殊清掃は行えます。
深夜だから音が心配・・・などもきちんと配慮し、オゾンを設置して、ある程度脱臭しておく等の処置を致します。
高性能なオゾン脱臭器。
連続使用が可能なため夜なども作動させておくことができます。
様々な現場の状況に合わせた薬品を使い分けており、濃度の高い二酸化塩素を中心に活用しております。
電気が通じない部屋では手動噴霧器を使用します。
ほとんど目に見えない超微粒子で、消臭除菌液を空間噴霧可能となります。
他にも、布団圧縮袋・マスク・防護服・キーボックス・防水材・FRP(繊維強化プラスチック)等も持って行きます。
突然のことで急いで連絡して「状況を教えて」と言われてもショックでなかなか部屋に入ることができないと思います。そのため、現場の状況確認ができなくてもスタッフが現場まで伺い、状況を把握した上で明瞭なお見積りをさせていただきますので、無理をしてお部屋の確認に行かなくても大丈夫です。
どんな状況でも対応させて頂きますので、私達にお任せください。
突然の死を目の当たりにして、どうしていいかわからない状態も非常に辛いことです。
私達、特殊清掃員がご遺族様になり代わって現場の原状回復をすることで少しでも
ご遺族様の負担を軽くしてあげたいと思っております。
過去1,000件以上の業務で得た技能と経験値をもとに、ご遺族の方々が安心して
任せることができるという信頼を得るために、最大限の努力と精進をしております。