
「高齢化社会」の言葉を耳にするようになって久しく、現在の日本は65歳以上の人口の割合が全人口の21%を占めている社会「超高齢社会」に突入しています。社会構造の変化も著しく、核家族化が進み、単独世帯、夫婦のみの世帯、夫婦ともに65歳以上の世帯などが増加し、高齢者の単身世帯も増えてきています。それに伴い、高齢者の孤立死と考えられる事例が多数発生しています。「孤独死」に関しては最近ではメディアで取り上げられ、耳にすることも多くなったように思われます。
東京都監察医務院公表のデータによれば、令和元年度の東京23区内の単身世帯の自宅での死亡者数は5,554人、うち65歳以上・一人暮らしの方の自宅での死亡者数は、3,913人と、半数以上を占めています。孤独死を身近にとらえる高齢者の方も少なくはないと思われます。
とはいえ、孤独死は高齢者の方に限ったことではなく、実際若い世代にも起こっています。死因も病気や不慮の事故、事件もあれば、自殺によることもあります。日本の自殺者数は減少傾向にあるものの、世界各国と比較するとその数は多いです。また、令和2年の自殺者数は新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあったのか、増加がみられました。
こうした状況下で、「特殊清掃」はニーズが高まっています。
特殊清掃とは、自殺や孤独死などで亡くなられた方のご遺体が発見された部屋など、物理的・心理的な面から通常の対応が困難な場所を、専用の器具・洗剤を使用して行われる清掃のことを指します。
亡くなられてからの発見が遅れるほど、通常の清掃だけではきれいな状態まで戻すことは難しくなります。そうした場合に必要とされるのが特殊清掃です。
孤立死・自殺は年間通して絶え間なく発生しています。孤立死の発見までは、死後経過2~3日が多いですが、1週間から1か月経過してからの場合も少なくないというデータがあります。発見が遅れるとご遺体の腐敗が進み、死臭や虫の発生も進行します。発見原因も音信不通・訪問時の異変や現場からの異臭によるものなどがあります。
特殊清掃が必要なお部屋は、臭いや虫、二次感染の観点から入室自体が大変危険な行為です。また入室できる状態にするため本格的な清掃・消臭、除菌が必要になってきます。しかし、前述した通りご遺族だけでは対処が難しい場合が多く、専門業者にご相談いただくことが重要です。
・ごみ屋敷での特殊清掃
当社へのご依頼で、ごみ屋敷状態での特殊清掃は少なくありません。
入室したら部屋中不用品で埋め尽くされているなかで、何も置かれていない片隅があり、そこで最後を迎えられていらっしゃることも。寝場所として何も置いて無かったのだと思われますが、寝場所で最後を迎えられてしまうケースは多々あります。
死後日数が経過していると、悪臭もハエも発生してしまいます。迅速に作業することで近隣対策にもつながりますので、床の清掃・遺品の撤去・床の解体工事までノンストップで作業を行われます。1階の作業では、解体後にオゾンが漏れないようにプラベニを貼って養生することで、害虫の侵入を防ぎます。開始30分で腐敗臭は、ほぼない状態にでき、近隣住民の方から感謝の声をいただく機会もございます。
・トイレの特殊清掃
冬場では、トイレやお風呂で最後を迎えてしまう事が多くあり、俗にオーバーシュートと言います。特に心筋梗塞などの心臓系の疾患での死亡原因の8パーセントがトイレで排便中のオーバーシュートと言われています。
トイレの特殊清掃は、床の下まで血液と体液が入り込んでいる現場がよくあります。フローリングやタイルなどの床材によって染み込み具合がことなります。床材の種類に合わせ、様々な技術を用いて復旧作業をしていきます。トイレ掃除も綺麗にして、抗菌・除菌・徹底した掃除と特殊な道具で感染症の原因を取り除き、跡形もなかったように綺麗にさせていただいています。
・居間など床の特殊清掃
居間や玄関など床で倒れて、最後を迎えられ、そのまま放置されて臭いで発見される現場はよくあることです。
そうしたケースでは体液や血液がフローリングの床板までに入り込み、表面上を綺麗にしてもまだ臭う状態のことがあります。こうした際は、床の板自体を変える必要があります。
当社では大工仕事も可能としており、最小限の補修で臭いの原因を一気に取ることもできます。
殺菌効果の高い薬品を散布で除菌して感染を防ぎ、汚染部分を最小限に解体して元から取り除きます。取り切れない汚染箇所には防臭 剤を塗布し、クロスの張替えなどをして、次に貸せる状態まで回復させます。
孤独死など、特殊清掃や遺品整理が必要になる場合は、突然の事で動揺されていると思います。「どう対応すれば良いか分からない」「緊急を要するけれどどこにお願いすればいいか…」とお困りであれば、当社までお声掛けください。清掃、消臭、除菌作業はもちろん、部屋の片付け、不用品の処分、リフォームの手配などトータルでのサービスを提供しております。残されたご遺族の負担を少しでも和らげることができるよう、丁寧な特殊清掃作業を心がけています。
特殊清掃・遺品整理について疑問点やお困りのことがあれば、株式会社ロードまでお問い合わせください。
弊社では、お見積もり後すぐ作業できるように、作業道具を車に詰め込んで現場にお伺いします。
そのため、遺品整理ほどの荷物の撤去がある場合を除き、ほとんど特殊清掃は行えます。
深夜だから音が心配・・・などもきちんと配慮し、オゾンを設置して、ある程度脱臭しておく等の処置を致します。
高性能なオゾン脱臭器。
連続使用が可能なため夜なども作動させておくことができます。
様々な現場の状況に合わせた薬品を使い分けており、濃度の高い二酸化塩素を中心に活用しております。
電気が通じない部屋では手動噴霧器を使用します。
ほとんど目に見えない超微粒子で、消臭除菌液を空間噴霧可能となります。
他にも、布団圧縮袋・マスク・防護服・キーボックス・防水材・FRP(繊維強化プラスチック)等も持って行きます。
突然のことで急いで連絡して「状況を教えて」と言われてもショックでなかなか部屋に入ることができないと思います。そのため、現場の状況確認ができなくてもスタッフが現場まで伺い、状況を把握した上で明瞭なお見積りをさせていただきますので、無理をしてお部屋の確認に行かなくても大丈夫です。
どんな状況でも対応させて頂きますので、私達にお任せください。
突然の死を目の当たりにして、どうしていいかわからない状態も非常に辛いことです。
私達、特殊清掃員がご遺族様になり代わって現場の原状回復をすることで少しでも
ご遺族様の負担を軽くしてあげたいと思っております。
過去1,000件以上の業務で得た技能と経験値をもとに、ご遺族の方々が安心して
任せることができるという信頼を得るために、最大限の努力と精進をしております。